第73回全国高P連茨城大会が8月22日(木)・23日(金)アダストリアみとアリーナを主会場に、大会テーマ「歴史の町で変革を」~新たな時代が目に入らぬか~のもと開催され、全国からPTA関係者約6千人が参集し、本県からは92名が参加しました。
また、大会の様子はオンラインでも配信され本県でも4校が視聴しました。
初日は5つの会場に分かれての分科会となりました。第4分科会では「みんなで考えよう、これからのPTA」~あるべき新しい姿とは~と題して花園大学社会福祉学部教授の炭谷将史氏による講演が行われました。小中学校ではPTAに強制的に参加させられるとか過大な負担を強いられるなどの理由で「PTA不要論」を唱える若い親が増えてきていること。
また一部では全国組織から脱退する連合組織も出てきているなどPTAをめぐる議論が全国に拡がってきていることの説明がありました。先生からは「今後に向けた活動」として、①学校運営協議会と連携し事業を分担することで業務の軽減を図る。(交通安全指導、研修会テーマ・講師の選考等)、②連合会の積極的活動化(知事・教育委員会への要望、連合会の活動がわかるオンデマンド動画を作り会員へ視聴してもらうなどの研修機会を設ける、役員の他校視察)などの提案がありました。
講演の後、引き続き会場内の参加者全員が3~4人ずつに分かれてグループトークを行いました。トーク後の質疑では「PTA役員に手が挙がりにくいので、PTAが何をしているかの疑問を解くためPTA紹介VTRを作ったら役員がスムーズに決まった」とか「入学時に学校から新入生の保護者へPTA役員経験の有無を問うPTAについての書類を配ってもらい、それを基に役員が手分けして電話をかけ役員を依頼し受けてもらっている」などの活動紹介がありました。参加者全員、自分の子どもが通っている学校が良い環境になって欲しいと思っていることは同じであり、終始熱心に話し合いが行われました。
翌日の開会式では、茨城大会実行委員会の板倉哲男実行委員長及び全国高P連の田名部智之会長の開会挨拶に続き、来賓のあべ俊子文部科学副大臣、大井川和彦茨城県知事及び志田晴美水戸市教育委員会教育長から祝辞がありました。
引き続き、記念講演では茨城県牛久市出身の二所ノ関 寛氏(第72代横綱・稀勢の里)が「人材育成の不易流行」と題して御自身の相撲人生を語られました。中学校卒業後各界入りし新十両と新入幕をいずれも史上2位の若さで果たすとともに、横綱白鵬の連勝を63で止める大金星を機にさらに飛躍し、25才で大関昇進、多くの試練を乗り越えての初優勝、そして横綱昇進、大けがを負いながら奇跡の逆転V等、数々のドラマを土俵に刻んで来られました。現役では多くを語らず黙々と土俵に上がり続けた横綱が講演では相撲道を飾らない言葉で語られました。
質疑応答での「大勢の弟子を預かっていて一番思っていることは何か」との参加者からの質問に対し「若い子の人生を預かっている、悩んでいる時など目を見て話すことを心掛けている」と話されました。大学院での学び直しでの出会いが大きく人生を変え、科学的な稽古やスポーツビジネスの手法を導入するなど様々な取組を積極的に行ってこられ、何もないところから熱い気持ちを土台に、伝統を大切にしながら理想を追い求め、広い視野で情報を取り入れる姿勢に感心するとともに、講演中の終始笑顔で語られる姿に癒やされました。
閉会式では、大会旗が来年度開催県の小野喜照三重大会実行委員長に手渡され、来年の盛会を祈念いたしました。
なお、表彰式では次の方々が受賞されました。
【全国高P連会長表彰】
◇個人
福田純一(玉島商業高等学校PTA前会長)
赤瀬 健(岡山龍谷高等学校保護者会前会長)
◇団体
岡山学芸館高等学校父母の会
岡山県美作高等学校PTA
◇役員
菊地 潤(岡山県高等学校PTA連合会前会長)
第4分科会講演
【炭谷氏】
アトラクション
【大洗高校マーチングバンド部】
開会挨拶
【板倉大会実行委員長】
大会会長式辞
【田名部全国高P連会長】
来賓祝辞
【あべ文部科学副大臣】
来賓祝辞
【大井川茨城県知事】
来賓祝辞
【志田水戸市教育長】
記念講演
【二所ノ関 寛氏】
閉会式
【大会旗が三重大会小野実行委員長へ渡る】
【三重県のみなさん】
◇受賞された方々
全国高P連会長表彰(個人)
【左から赤瀬さん、福田さん】
全国高P連役員表彰
【菊地さん】